いずみ

Izumi

小名浜地区には見どころが多くある

所在地

福島県いわき市

1日平均乗車人員

JR東日本(2021年)約1,780人

Train line

常磐線

上り
日立・水戸方面

下り
いわき・原ノ町方面

普通

どんな駅?

2面3線ホームだが特急ひたちは全て当駅に停車するため通過列車がなく、3番線に関しては定期列車が1本しかない。また特急ひたちは「泉」〜「いわき」〜「相馬」までの特急停車駅にすべて停車する、という特徴がある。

 

3番線の外側に複数の側線が引かれ、湯本寄りに貨物線である福島臨海鉄道の本線が約5km先の小名浜駅まで延びている。定期貨物列車として信越本線「安中駅」から亜鉛鉱石の輸送がある。

 

いわき市小名浜地区の最寄り駅。小名浜地区は福島県最大の港、小名浜港や東北地方最大級の水族館「アクアマリンふくしま」などがある観光地となっている。

JR東日本
 

路線

常磐線

日暮里起点
195km

福島臨海鉄道
本線

泉起点
0km

 

駅構造 地上駅(橋上駅)

 

ホーム 2面3線

 

開業日 1897年(明治30年)2月25日

 

運営形態 直営駅

 

Tracks map

JR常磐線

 

出典「配線略図.net」https://www.haisenryakuzu.net/

Stamp

設置場所 改札窓口

いわきマリンタワー。タワーのある三崎公園は遠いので当駅からバスに載る。いわきマリンタワーは海上46mの大地に建つ高さ59.99mの展望塔。海抜106mの展望室からいわき市や太平洋を一望できる。花火が描かれているがこれはアクアマリンパークで開催されるいわき花火大会。

Gallery

駅名標

縦型駅名標

ホーム。2面3線、中線、貨物線の福島臨海鉄道

3番線の外側にある複数の側線。福島臨海鉄道が使用する場所として、湯本方に小名浜駅へ向かう貨物線の臨海本線が延びている

イオンモールいわき小名浜への案内。当駅よりバスで15分。南口から毎時1本の無料送迎バスか、毎時2本ほどの路線バス

ベンチは後ろからの雨や風をシャットアウト

ようこそ、泉駅へ。2021年4月1日〜9月30日開催の観光キャンペーン「東北デスティネーションキャンペーン」

改札内のトイレ。当駅南口にもトイレが設置されている

駅周辺に日産自動車いわき工場があり、改札内にベアリングなどの展示がある。最新鋭の設備を導入したエンジン生産工場

常磐線全線運転再開2020年3月14日。特急ひたちで品川駅と仙台駅が乗り換えなしで繋がった

改札階の待合室。出入口の上に特急ひたち仙台行きの幕が貼ってある

待合室の上にE531系の解説。営業運転開始2005年7月9日

特急E657系 全席指定 品川〜仙台間走行中

2・3番線。一つに2つののりばを表記するのはあまり見られない?

北口・南口。小名浜は南口

改札。みどりの窓口、ニューデイズあり

2022年3月31日にみどりの窓口の営業を終了

ようこそ小名浜マリンパークへ。南口からバス利用。小名浜港の通称で、年間約200万人の観光客が訪れる福島県有数の観光地

北口は住宅街。こちらに目立った場所はない

駅前のボラードは当駅が小名浜最寄り駅ということで港にある形。港では船を繋留する杭、道路では車止め

ロータリーの中心にあるイカリ。「ストック・アンカー」と書かれている。実際に使用していたものなのかは不明。小名浜最寄り駅として港を連想させるもの

北口駅舎。広がる側線を跨ぐため、ここから改札までの通路は少し長め

ようこそ小名浜港へ。いわき・ら・ら・ミュウ、アクアマリンふくしま、小名浜美食ホテル

きっぷうりば。当駅には自動券売機、話せる指定席券売機が設置されている

階段を下りる

白くなった

小名浜地区の玄関口となる南口。とはいえバス利用が必須な距離。小名浜地区には路線バスかイオンモールいわき小名浜の無料バスで結ばれている

ようこそ泉町へ(泉・渡辺町案内)。泉城址、子安観世音堂、下川天狗堂、中釜戸のシダレモミジ

泉駅橋上化を記念した自然石のモニュメント。タイトルは「海鵜(うみう)」。巨岩の上に2羽のウミウ。いわき市泉町下川にある照島ウ生息地がウミウ繁殖地として国の天然記念物に指定されている。この巨岩は照島に似た自然石である

駅前のベンチ。小名浜をイメージしてカモメの形?

泉駅の文字

Spot

アクアマリンふくしま

いわき・ら・ら・ミュウ

小名浜駅跡

三崎公園・いわきマリンタワー

 

 

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Column

福島臨海鉄道

 

泉駅は常磐線だけの単独駅・・・ではなく福島臨海鉄道と呼ばれる貨物事業者の路線が乗り入れている。

 

 

この福島臨海鉄道が運営する福島臨海鉄道本線は泉駅から南東にある、太平洋に面する小名浜地区の小名浜駅まで繋がっている。路線距離は4.8km、全線非電化、単線の路線である。

 

貨物のみで旅客営業は行わない。以前は小名浜で開かれる花火大会などのイベントに合わせて臨時列車を運行していたことはある。2007年以降は行われていないようだ。

 

前身は小名浜地区の製塩所の製品を運ぶための馬車鉄道で、1916年に開業した。当時は旅客営業も行っていたようだ。1918年には小名浜から東にある江名地区から水産物の運送を行うために「小名浜」〜「江名」間を開業させた。

 

しかし漁獲量が落ち込み貨物輸送量が減少すると経営難に陥り「小名浜」〜「江名」間が1936年に廃止。1941年には新たに常磐線と直通できる軌道が新設され、かつての馬車鉄道は廃止された。

 

 

1953年、一度廃止となった「小名浜」〜「江名」間の間に栄町駅を開業し、「栄町」〜「江名」間は江名鉄道という形で復活を果たした。「小名浜」〜「栄町」間は当時の福島臨海鉄道である小名浜臨港鉄道が延伸する形で開業する。

 

江名鉄道は自社の車両を保有せず、営業管理も小名浜臨港鉄道に委託していたようだ。福島臨海鉄道は「泉」〜「江名」間の直通運転を開始したもののバスとの競合で負けてしまったただけでなく、1965年に台風の被害を受け江名鉄道は休止となる。直通運転も廃止され江名鉄道は1968年をもって廃止となった。1972年には開業当時から行っていた旅客営業を廃止し貨物のみを取り扱う貨物専業鉄道になる。

 

 

時は進み2011年3月11日。東日本大震災が発生し、海に面する小名浜地区は津波の被害を受ける。貨物輸送網の復旧は地域経済の復興上重要なインフラであり、急務で復興が進められ2012年1月13日に全線で再開した。しかし小名浜駅の復興工事に伴って同地域の区画整理が行われることになり、2015年1月13日に小名浜駅は西に約600m移転する。

 

 

かつての小名浜駅跡地にはイオンモールいわき小名浜駅が建設されたが、ここに小名浜駅があったことを伝えるために、昭和40年代に活躍した機関車の動輪をモニュメントとして設置したのだった。

 

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