石岡
いしおか
Ishioka
廃線になった鹿島鉄道線が「かしてつバス」として走る駅
常磐線の主要駅の一つ。2面3線ホームで3番線は上り専用の待避線。しかし特急通過待ちは少なめで3番線はあまり使われない。当駅の発車メロディーは石岡市に縁のある楽曲で1〜3番線で全て異なる。3番線は使用頻度が少なく「石岡のお囃子」はほとんど聞けない。特急ときわは全て停車するがひたちは停車しない。
2016年に新しくなった駅舎は観光案内所や展示スペースが設けられ、石岡市ゆかりの切り絵作家「滝平二郎」の切り絵作品を模したステンドグラスが展示されている。
かつては「鹿島鉄道線」という路線が乗り入れていたが、2007年に廃線になった。
路線
常磐線
日暮里起点
80km
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 2面3線
開業日 1895年(明治28年)11月4日
運営形態 直営駅(管理駅)
設置場所 | 改札窓口 |
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国分寺・国分尼寺遺跡の駅。これは当駅から徒歩約16分の常陸國總社宮。9月の例祭「石岡のおまつり」で知られている。山車を曳き回したり、幌獅子(ほろじし)という石岡のおまつり特有の獅子が町内を練り歩く。関東三大祭りの1つに数えられるほど盛大なものである。
設置場所 | 改札外 |
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備考 | 土浦・水戸エリア駅キャラスタンプラリー(2023)による限定設置 |
石岡駅キャラクター「ししタロ坊や」。石岡のおまつりの幌獅子と石岡市で17年間に渡って飼い主を待ち続けた忠犬タローという犬がモチーフ。おまつり準備のため総社宮へ運ばれる御神酒の中から生まれた。そのために語尾に「しゅ」と発する。石岡の果物を使ったフルーツサンドが大好物。
設置場所 | WEBアプリ「TRAIN TRIP」で入手 |
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いばらきフラワーパーク。当駅東口から路線バスが発着している。茨城県の花であるバラの生育に力を入れた、東日本最大級のバラのテーマパーク。鑑賞できるバラは800種3万株にも及ぶ。バラの他、園内西の花やさと山には宿泊ロッジ、グランピングエリア、スカイサイクルなどがある。
なぜか二つ並ぶ駅名標
駅名標2
茨城デスティネーションキャンペーン開催に伴い地域の特色を生かした駅名標になった。当駅は石岡のおまつりの幌獅子といばらきフラワーパーク。獅子とバラと独特な組み合わせ
縦型駅名標。「土浦」〜「水戸」間の主要駅の一つ。ただし特急ひたちは止まらない
名所案内。常陸国分寺跡(国指定特別史跡)、常陸国分尼寺跡(国指定特別史跡)、都々一の始祖・扇歌の墓 今日の旅、花か紅葉か知らないけれど風に吹かれてゆくわいな(扇歌)、常陸大掾平氏歴代の墓
ホーム。発車メロディーは「バラが咲いた」「ここで君を待ってるよ」「石岡のお囃子」
1番線ホームに複数の壁画。常陸国分寺の雄鐘・雌鐘の伝説が描かれており、場面毎に1枚の絵となっている
2・3番線ホームやや高浜寄りにある待合室
待合室がいばらきフラワーパーク仕様になった
ようこそ石岡・1300年の歴史と里山文化のまちへ
石岡駅から茨城空港までバスで約35分。茨城空港は小美玉市なのだが、当駅東口の石岡駅バスターミナルから茨城空港行きのバスが発着している。小美玉市の羽鳥駅には特急が止まらないから?
鳩が住みついています ふんにご注意ください
石岡のおまつりの階段アート。毎年9月に開催される一大イベント。4日間に渡って行われるが最初の1日は式典のみで観光行事ではない。観光目線なら実質3日のお祭り
いばらきフラワーパーク。東口の石岡駅バスターミナルから石岡・やさと観光周遊バスに乗ってアクセス
体験王国いばらき
ペットボトルキャップアート
偕楽園(臨時停車)
石岡駅キャラクター「ししタロ坊や」。ある年の9月5日、おまつり準備のため総社宮へ運ばれる御神酒の中から生まれる。御神酒の中から生まれたせいか語尾に「しゅ(酒)」がついてしまう
改札。改札外はみどりの窓口、ニューデイズ、指定席券売機、待合室、コインロッカー、ATMと申し分ない
みどりの窓口。営業時間は2025年1月現在、8〜18時
改札外の待合スペース。利用客はそれなりに多め。中に自動販売機、コインロッカー、ATM
年季のある木製の駅名標。ジャーナリストの徳富蘇峰(とくとみそぼう)が記したものを彫刻したもの。当時の石岡駅長や窪田婦久の要望により蘇峰が89歳の時に書した。彫刻は蘇峰の秘書、塩崎彦市が行った。茨城県内に蘇峰が書した駅名標は、水郡線常陸太田駅にも掲示されている
解説版によると、木製の駅名標は駅舎橋上化に合わせて旧駅舎より移設したもの
2019年度「石岡のお祭り」開催時。幌獅子と撮影パネル。この後新型コロナウイルスが世界を陥れ、各地の催し物が中止に追い込まれることとなる
2023年度「石岡のお祭り」開催時。なお2020、2021年度は新型コロナウイルスの影響で常陸國總社宮での神事を除き中止となった
「石岡のお祭り」開催時にJR東日本水戸支社のムコナくんがやってきた
改札の向かい側に切り絵のステンドグラス。石岡市に縁のある切り絵作家、滝平二郎氏の作品。ふるさとの四季をテーマに4枚あり、それぞれ春夏秋冬を表している。こちらの題名は春の「つくしんぼ」
夏を表す「バスが行く」。真夏の空の下、田園地帯をバスが走っている
秋を表す「赤とんぼ」。農作業帰りの夕方、夕やけを飛ぶ赤とんぼ
冬を表す「雪がっせん」。雪がたくさん積もり雪がっせんの激闘を繰り広げている
西口のデッキは「石岡ステーションパーク」、時計塔がシンボル。屋根つきのステージと広場で催し物が開催されることがある
時計塔は1時間ごとに人形が現れ、音楽とともに踊りだす「からくり」がある。ひょっとこ、おかめ、きつねの面をつけた人形が石岡の祭り囃子に合わせて踊る。現在未確認だが、故障し修理の見通しがたたないとの情報がある
ステーションパークの下に石岡市観光案内所
2019年、幌獅子の展示
2023年、山車の展示
歴代石岡のおまつりの開催ポスター
ポスターの古いものに国鉄の文字が
今はないスーパーひたち。当時は上野〜石岡58分とあるが、ときわとなった現在も所有時間はほぼ同じ
特急ひたちにエル特急マーク。エル特急とはかつて使われていた特急列車の愛称で、昼に運行本数の多く自由席があったもの
かんばん横丁付近にある西口のトイレ
石岡ステーションパーク「かんばん横丁」へ。5店舗の飲食店が運営する石岡駅前食事処。バスターミナルの一部でもある
ステーションパークの下に飲食店が並ぶ「かんばん横丁」。石岡市街地の看板建築を模しており、昭和4年に発生した火災の石岡大火の後に看板建築が建ち並んだ事、市街地は表通りから横に入った横丁が多くある事から命名された
崖のような壁がある休憩所。かんばん横丁の横にある、マーキュリー像とかまどベンチのある場所
マーキュリー像。ローマ神話に登場する神。人々から「商業の神様」「旅人の守り神」と呼ばれていた
普段はベンチ、災害などの非常時は座板を外す事で炊き出し用のかまどとして使用できる「かまどベンチ」。防災設備の一種
石岡ステーションパークにあるアート回廊の絵画、新恋瀬橋と恋瀬川。恋瀬川は吾国山を源流とし、霞ヶ浦に注ぐ川。鉄道駅だと高浜駅が最寄り
柏原池と龍神山。柏原池とは春になると桜が綺麗な花見スポットとして知られている。近くの龍神山は文字通り山に龍が住んでいたとされ、月の綺麗な夜になると美しい娘に姿を変えて柏原池の畔を散歩していたという伝説が伝わる
石岡のおまつり。幌獅子(ほろじし)が町内を歩いている。小屋を付けた幌獅子は全国でも珍しく、石岡のおまつり特有のものである
山王台より市街を望む。筑波山、市街地、田園地帯が雪で白く染まり、その中を蒸気機関車が走っている
西口の壁に筑波山と霞ヶ浦のタイルアート。高さ9m、幅15mの大壁面
忠犬タローもとい「みんなのタロー」ブロンズ像。別の町から列車で石岡市の幼稚園に通っていた飼い主の女児と石岡駅ではぐれ、石岡市立東小に迷い込みそこで飼われるようになり「タロー」と名付けられる。児童に可愛がられる中、タローは17年間2km離れた石岡駅に毎日通い、飼い主を待ったが再開は叶わずその生涯を終えた
西口。石岡市の中心市街地が広がる。古い町並みとレトロな建物が多い。石岡のおまつり開催時は多くの人でごった返す
親しまれた石岡市旧町名。守木町(もりきちょう)、大小路町(おおこうじちょう)、土橋町(つちばしちょう)など
改札外のニューデイズ。東口にファミリーマートがあるが信号を渡った先なので微妙に面倒
東口ロータリー。石岡市役所まで徒歩約11分。国道6号沿いにウェルサイト石岡と言うショッピングモールがある
駅舎を東口から眺める。こちらのロータリーは石岡駅バスターミナル。行き先はいばらきフラワーパーク、玉造駅、新鉾田駅、茨城空港など
鹿島鉄道・かしてつバスの歴史。平成19年3月31日まで石岡駅と鉾田駅を結ぶ鹿島鉄道線という鉄道路線が乗り入れていたが利用客の減少などから廃線となる。廃線跡はかしてつバスの愛称でバス専用道として整備され、鹿島鉄道線の後を継いだ
東口側から見える広大な空き地。かつての鹿島鉄道線は常磐線の東に敷地を有し、廃線後南半分はバスターミナルに転用、北半分は空き地のままになっている。駅前という一等地の有効活用が望まれる
バスターミナルの待合室。石岡の幌獅子がデザインされている
バスターミナルの案内。柿岡は石岡市西部、いばらきフラワーパークの北あたり。鉄道ファンなら良く知っているかもしれない気象庁の地磁気観測所がある場所
つくばエクスプレスを石岡経由で茨城空港へ。残念ながら2023年6月23日に土浦駅方面に決まり実現ならず。しかし土浦駅延伸後はさらに茨城空港への延伸の検討がなされるとのこと。もし当駅にTXが来たなら、鹿島鉄道線の北の空き地を使ってはどうか?
東口の公衆トイレ
石岡駅の文字
夜の石岡駅の文字
石岡のおまつり
常陸國總社宮
茨城空港
空のえき そ・ら・ら
いばらきフラワーパーク
常陸風土記の丘
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石岡駅1番線の高浜寄りにはいくつもの壁画があります。この壁画には常陸国分寺の雄鐘・雌鐘の伝説と呼ばれる石岡市と霞ヶ浦沿岸各地に伝わる民話が刻まれているのです。不思議でどことなく切ないお話です。
石岡駅には常磐線の他に鹿島鉄道線という路線が乗り入れていましたが、赤字のため2007年4月に廃線となってしまいました。現在その跡地はバス専用道として整備され、鉄道よりもはるかに安上がりな「かしてつバス」に生まれ変わり地域輸送の役割を担っています。
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