安房勝山
あわかつやま
Awa-katsuyama
江見駅に続いて郵便局と一体化した駅
1面1線の棒線駅。2014年3月15日まで2番線が存在していた1面2線ホームであった。駅舎とホームは跨線橋で結ばれていたが、駅舎側の旧1番線が撤去されると駅舎とホームを結ぶ通路が新設されて旧2番線が現在の1番線となった。
鋸南町(きょなんまち)に位置する駅。鋸南町とは鋸山の南に位置していることが地名の由来となっている。浮世絵で有名な「見返り美人図」を描いた作者の菱川師宣(ひしかわもろのぶ)は現在の鋸南町の出身。道の駅きょなんに菱川師宣記念館がある。
2024年7月6日より安房勝山駅郵便局が設置された新しい駅舎となる。同じ内房線の江見駅郵便局と違ってこちらは乗車券や定期券などの販売は行なっていない。
路線
内房線
蘇我起点
70.8km
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業日 1917年(大正6年)8月1日
運営形態 業務委託駅
駅名標。鋸南町は勝山町と保田町が合併することにより新設
縦型駅名標
1面1線ホーム。名所案内は勝山海水浴場、菱川師宣記念館、田子台遺跡、浮島、源頼朝上陸地と書かれている
棒線化前の名残が残っている。以前は1面2線島式ホーム、列車交換が可能であった
ホームにあった待合室。現在撤去済み
旧待合室の中
ホームから旧駅舎へ。駅舎側の線路が撤去されているため、房総の島式ホームによくある跨線橋での移動がない
ちょっとの階段があるが、スロープが設けられていてバリアフリー対応
旧駅舎の中。2020年4月1日より無人化。そして4年後、駅舎が生まれ変わる
改札内にあった旧トイレ。多機能トイレはない
ホームから駅舎へ
ホームから見える駅の看板
駅舎の中。木材の温かみがあり落ち着いた雰囲気。江見駅郵便局より「駅」としての雰囲気が強い
簡易Suica改札機と乗車駅証明書発行機。奥羽本線に導入された入出場両用機が設置された。これ1台でICカード乗車券の入場出場が行える
多目的トイレ。駅舎建て替えに伴い従来のトイレは撤去され、男女共用のこれ一つになった。ウォシュレットあり
安房勝山駅郵便局。平日のみ営業。当駅のSuicaチャージ機はこの中にあるため、営業時間外はチャージが行えない。同じ内房線の江見駅郵便局と違ってこちらはきっぷの販売は行わない
駅前を進むと国道127号線。鋸南町役場まで徒歩約7分
南房総鋸南町へようこそ。をくづれ水仙郷、江月水仙ロード、元名海水浴場、保田海水浴場、鱚ヶ浦(きすがうら)海水浴場、大六海水浴場など
観光案内所
安房勝山駅の文字
旧駅舎
旧駅の看板
大黒山展望台
だいこくやまてんぼうだい
安房勝山駅から約850m
勝山海岸上にそびえる大黒山の頂上に設けられた、城の形をした展望台。標高75mの高さから東京湾や町並みを眺めることができる。天候に恵まれれば富士山や伊豆七島も確認可能。鋸南町30周年を記念し建設された。
大黒山のふもとにある法福寺
醍醐新兵衛の墓所。漁師たちをまとめ、勝山沖に回遊するツチクジラを集団でしとめる捕鯨業を行っていた
猫
町並みと東京湾を見渡す
浮島
山側
安房勝山駅
鋸山方面
展望台のある大黒山
道の駅きょなん
みちのえききょなん
安房勝山駅から約2km
鋸南町の国道127号線沿いにある道の駅。休憩場や物産店のほか見返り美人で有名な「菱川師宣(ひしかわもろのぶ)記念館」、地域の文化活動の拠点となる公民館がある。「鋸南麦酒」というクラフトビール醸造所では鋸南町の農産品を活かした地ビールを作っている。
見返り美人像
菱川師宣記念館。見返り美人図を描いた菱川師宣は現在の鋸南町出身
見返り美人図。菱川師宣の代表作
鋸南町中央公民館
きょなんビール。鋸南町の季節の農産物を活かしたビール
源頼朝上陸地
みなもとのよりともじょうりくち
安房勝山駅から約800m
治承4年(1180)8月、伊豆で兵を集めて戦いを起こした源頼朝は23日、平家方の大庭景親(おおばかげちか)勢との石橋山の戦いに敗れ、現在の神奈川県真鶴町から小船で脱出し安房国へ向かった。翌日の29日にはわずかな供を連れて現在の千葉県鋸南町の竜島に上陸した。
竜島の村人たちは頼朝を歓迎し、源氏にゆかりのある安房の武将「安西景益(あんざいかげます)」は頼朝を護るため自分の館に招きいれる(続く)
(続き)頼朝は館で房総の有力豪族に使者や手紙を送り、味方を募ることで再起を図ったといわれる
傾城島(手前)と浮島(奥)
←NEXT→