守谷

もりや

Moriya

つくばエクスプレス最大の拠点駅

所在地

茨城県守谷市

1日平均乗車人員

首都圏新都市鉄道(2021年)約19,200人
関東鉄道(2020年)約10,500人※

※乗降人員

Train line

つくばエクスプレス

上り
秋葉原方面

下り
つくば方面

快速

通勤快速

区間快速

普通

関東鉄道常総線

上り
取手方面

下り
水海道・下館方面

快速

普通

どんな駅?

首都圏新都市鉄道


つくばエクスプレス(秋葉原起点)37.7km


開業日 2005年(平成17年)8月24日

 

 

関東鉄道


常総線(取手起点)9.6km


開業日 1913年(大正2年)11月1日

 

関東鉄道常総線は取手駅で常磐線に乗り換え都心に向かう、というのが主な利用客だったがTXの開業により当駅から都心へ向かう新ルートが誕生。その影響で常総線はTXの乗り換えを意識し快速の新設、最高速度を引き上げ守谷以北の利用客獲得を図っている。

Tracks map

つくばエクスプレス

守谷

つくばエクスプレスは2面4線ホーム、2・3番線のみらい平寄りにつくばエクスプレス総合基地への入出庫線を持つ。秋葉原方面からの普通列車の大半は当駅で折り返しとなる。日中の上り快速は普通列車と、同じく普通つくば行きは下り快速と緩急接続、普通守谷行きは下り区間快速(当駅からつくば方面は各駅に停車)に乗り換える事が可能である。

 

関東鉄道常総線

守谷

常総線は2面4線ホーム。非電化路線とは思えない立派な橋上駅舎をしている。1・2番線が上り、3・4番線が下りであり外側1・4番線は待避線。少数派だが上下線共に当駅発着がある。快速は当駅を境に取手方面は各駅に停車、下館方面は快速運転を行う。快速にも当駅発着が設定されている。

 

出典「配線略図.net」https://www.haisenryakuzu.net/

Time table

※雰囲気を楽しんでもらうために作成したものです。実際の移動に使用しないでください。

Stamp

設置事業者 つくばエクスプレス(首都圏新都市鉄道)
設置場所 TX守谷駅改札外
備考 ARUKU de TX沿線ウォーキング(2023・2024)による限定設置

福岡堰(ふくおかぜき)。「ARUKU de(あるくで) TX沿線ウォーキング」開催に伴い設置。のどかな田園風景が清々しいTX沿線最長のロングコース。このコースは前半と後半に分かれており前半は距離約13.2km、所有時間約4時間25分。後半は距離約11.1km、所有時間約3時間40分。福岡堰は小貝川に設けられた灌漑用水の堰(せき)。福岡堰さくら公園が整備されており、約550本もの桜が並ぶ桜の名所。鉄道駅からは遠い。因みに堰は河川の流水を制御するものでダムと似ているが、高さ15mより下のものは堰と呼ばれる。

設置事業者 関東鉄道
設置場所 関東鉄道守谷駅改札外
備考 いばらき県西ぐるっとスタンプラリー(2023)による限定設置

守谷駅×キハ0・310形。現在の常総線守谷駅の橋上駅舎はTX開業に合わせて改築されたもの。ホームも2面3線から2面4線になり、オープンカウンター式の有人改札もあると非電化とは思えないほど立派。1日平均乗降人員も1万4千人以上と、今や取手駅を上回って常総線1位となった。

Gallery

つくばエクスプレス・八坂口・土塔口

駅名標。常総線だけで東京都心に向かうためには取手駅のJR常磐線頼みだったが、TXによりわざわざ取手駅に行く必要がなくなった

ホーム。2面4線。車両基地、当駅発着、緩急接続とTXの主要駅の一つ。みらい平方面は直流と交流電化の境であるデッドセクションを有する

改札内のステンドグラス「日本のふる里 筑波夕照とさくら」。切り絵作家滝平二郎氏による作品。秋の夕景、筑波の山並み、満開の桜の下で花びらを追う子供たちの風景。滝平二郎氏の作品のステンドグラスはJR常磐線の石岡駅にもある

2022年2月2日 守谷市市制施行20周年 これからも未来におせっかいです。守谷の未来を考え、まちを愛し、人と積極的に関わっていく守谷の気質を言葉に込めた

改札。他のTXの駅よりなんか天井が低い?常総線は駅を出てすぐなので乗り換えは容易

改札外コンコース。関東鉄道常総線とつくばエクスプレスを結ぶ。途中の天井の大きな空洞が印象的。当駅の出入口は4か所あり、2路線が交差する斜め4方向に設けられている

様々なお店の入るTXアベニュー守谷。2階建てで改札階の2階はフードコート。JRと全く縁のなさそうな場所だが、JR東日本系列のラーメン屋「TOKYO豚骨BASE」が入っている

TXアベニュー守谷フードコートは全店改装工事のため2023年8月31日をもって休業。2024年春頃にリニューアルオープン

駅南東の八坂口。八坂とは南東にある八坂神社に因む。徒歩約10分。茨城県守谷市に約1200年鎮座し、守谷市の歴史を見守っている

駅南西の土塔口。高架下の交差点名のこと。近くにイオンタウン守谷が立地

土塔口出入口

駅の看板

守谷駅からみらい平駅方面約1.3km地点に直流電化と交流電化の境目、デッドセクションがある。JR常磐線をはじめとした電車の運行に大きな制約をもたらす

デッドセクションが始まる位置に設置されている標識。この辺りは高架なため探すのにやや苦労した。この先は交直流電車でないと進むことができない

関東鉄道常総線・中央西口・中央東口

駅名標

駅名標2

縦型駅名標。1日の利用客は取手駅を抜いて常総線トップ。非電化路線とは思えない、1日の乗降人員1万5千人を叩き出す。TX開業前に比べると利用客は2倍以上になった

ホーム。2面4線、当駅発着あり。非電化とは思えない立派なホーム。ホーム上には冷暖房完備の待合室もある。快速は当駅から下り(下館方面)は快速運転になる。また上り(取手方面)のワンマン運転は当駅まで

ホーム中程にある待合室。2007年11月に設置

トイレ

ふらっと!294 常総市・つくばみらい市・取手市観光案内アプリ。左から元気っ子の「筑波未来(つくばみらい)」、冷めてるけど優しい「取手きらり」、ちょこっと天然のお嬢様「姫乃石水花(ひめのれいか)」

のりば案内。水海道より先の下館方面は本数が少なくなるローカル区間。この辺りと温度差がある

改札。茨城県内では初となるオープンカウンター式の有人改札通路がある

改札の外。つくばエクスプレスに乗り換えられる。すぐ目の前で乗り換えがスムーズに行える

中央西口。駅周辺はつくばエクスプレスの開業に伴い再開発された。広い駅前広場がある。TX開業前は常総線で取手駅まで行かなければならなかったが、TXの開業により守谷市と東京都心が1本で結ばれることとなった

「翔」という名のモニュメント。特に説明はない。タイルを張り付けたカラフルなモニュメント

つくばエクスプレス開業記念。国際姉妹都市アメリカグリーリー州から寄贈されたもの

中央東口。東横INN守谷駅前、ブランチ守谷、アワーズもりや

守谷市みどころマップ。守谷市は市内のやや北東で常総線とTXが交差している

関東鉄道駅舎。TX守谷駅の北に隣接。非電化とは思えない立派な橋上駅舎

守谷駅の文字

Spot

守谷城址公園

もりやじょうしこうえん

守谷駅から約2km


鎌倉時代に平将門が建てたと伝えられる、守谷城の跡地を利用して作られた公園。面積30万平方メートルの大きな城だったが現在は城址のほとんどが住宅地として開発されている。一部が守谷城址公園となって整備され自由に散策できるようになっている。

芝生広場

枡形虎口(ますがたこぐち)。簡単に通り抜けされないよう虎口(城の出入口)の方向を変えたり食い違い(屈曲)にして敵兵を誘い封じ込め、土塁から矢で集中攻撃を仕掛ける

土橋と楯型曲輪(たてがたくるわ)。楯型曲輪の土塁線は土橋に向かって側射を仕掛けられるようになっている

本曲輪(本丸)。二の丸より低い位置にあり楯型曲輪と橋で結ばれ、渡り櫓があった

伝障子掘(しょうじぼり)跡。底を障害物で仕切った掘、四角の土塁の連続線と言われている

保存状態が非常に良好とされるS字の空堀。最大比高12m、総延長120m。南から北にかけて次第に比高に低くなる構造

守谷城二の丸跡。望楼と戦闘指揮所として矢倉台があり、井楼(せいろう)が建てられていた

二の丸跡は見晴らしがよいことから、重要な監視台だったと考えられている

御馬家台(おうまやだい)。守谷城防衛の最前線基地、武器庫や補給処があったと推定される

 

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Column

通勤ローカル線

 

 

関東鉄道常総線は茨城県南西部、取手市の取手駅から筑西市の下館駅を結ぶ約51kmの路線である。

 

全線非電化であり気動車が走るローカル線・・・かと思いきや比較的都心に近い「取手」〜「水海道」間は通勤路線としての需要があり、非電化でありながら複線区間になっている。取手駅で都心方面に向かう常磐線に乗り換える、というのが主な利用客のようだ。日中は毎時3本しか走らないが、平日朝の通勤時間帯には毎時最高9本も運行される。非電化らしからぬ性質だ。

 

因みに非電化かつ複線区間があるのは全国的に見ても珍しいとされ、その数は10路線にも満たない。通勤路線としての需要があるのに電化されてもおかしくない話だが、訳あって非電化のままになっている。それはまた別の機会で。

 

本題に戻るが「取手」〜「水海道」間の利用客は取手駅で常磐線に乗り換えて都心に向かうのが主な利用客、と言ったが常総線にはもう一つ都心に直結する路線がある。

 

 

それはつくばエクスプレス(以下TX)である。乗り換え駅は守谷で、2005年に開業した。

 

TXは古くからある常磐線に比べると都心までの所有時間が短い。常磐線は取手駅から上野駅まで快速で約40分、片道650円。TXは快速に乗れればだが守谷駅から秋葉原駅まで約30分、片道840円と運賃は高いが早い。この傾向から常総線利用客は所有時間の短いTXを利用して都心に向かうようになっていった。常総線でトップの利用客を誇る駅も取手駅から守谷駅に変わったのだった。

 

 

 

この結果、終点の取手駅まで行き常磐線に乗り換える利用客が、途中駅の守谷駅でTXに乗り換えるようになったため常総線利用客の乗車距離が短くなった。これは常総線にとってはマイナスで、乗車距離が短くなったということはすなわち減収である。

 

常総線は対策としてワンマン化、運賃値上げ、駅の無人化などを行う。中でも一番大きな変化は「下館」〜「守谷」間の快速新設だろう。

 

快速はTX開業に合わせて新設され、「下館」〜「守谷」間のみで快速運転を行い「守谷」〜「取手」間は各駅に停車するというもの。停車駅は下館・下妻・石下・水海道・守谷となっており「守谷」〜「取手」間の17駅中5駅のみの停車と、かなり絞っている。さらに快速運転に伴い最高運転速度を80kmから90kmに引き上げた。

 

 

線形も良いことがあって、快速運転が始まると「下館」〜「守谷」間は最速44分で結ばれることとなる。同区間は各駅停車だと約1時間を要するため、相当なスピードアップである。

 

これにより守谷以北から都心へ向かう時間が短縮され利用客の増加に繋がった・・・が、やはり常総線の北側はローカル線の例に漏れず、大きな増収までに至らないというのが現実のようだ。

 

 

余談だが、つくばエクスプレスのきっぷうりばには関東鉄道常総線ののりつぎ運賃表がある。やはり守谷駅での乗り換えが多いため、つくばエクスプレス側もわかりやすいように表記しているのだろう。

 

 

 

逆に関東鉄道側からつくばエクスプレスへのきっぷ運賃表や定期旅客運賃表もある。お互い守谷駅での乗り換えを想定した配慮がされている。

 

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