大手町駅

Column

東西線大手町駅から東京駅まで歩く

 

 

多くの地下鉄路線が乗り入れる大手町駅は東西線に限り、東京駅への乗り換え案内がされている。これは東西線が最も東京駅寄りの場所に位置しているからである。東西線から東京駅に連絡することにより地下鉄路線しかない大手町駅も東京駅の一部のように利用できる。今回はそのルートを紹介しよう。

 

 

東西線ホームには上り階段がたくさんあるが、東京駅方面に行くには東改札B3〜B10方面の(ホームの最も日本橋寄りにある)階段・エスカレーターを上る。

 

 

階段・エスカレーターを上ったらすぐそばにある東改札を出る。

 

 

東改札を出たら改札の向かい側にある階段・エスカレーターを上る。案内板にはB4・B5とJR東京駅と書かれている。

 

 

階段・エスカレーターを上ったら地下通路を直進する。すると東京駅丸の内地下への出入口が見えてくる。

 

 

丸の内地下に出れば東京駅の改札があります。これで大手町駅から東京駅への移動は完了です!!

 

東京駅丸の内地下からは横須賀・総武快速線が最も至近です。東京メトロ丸ノ内線も利用できます。山手線・京浜東北線・中央快速線・上野東京ライン(宇都宮線・高崎線・東海道線・常磐線)・新幹線は地上にあるのでもうちょっと歩く必要が出てきます。京葉線は・・・・・お察しください。

日本一長い地下通路

 

 

東京の地下は広く複雑である。出入口が様々な場所に設けられ地下内で商業施設やオフィスビルなどに接続、違う駅に繋がっていたり…利便性と雨除けのために、網目のような地下空間が東京の地下に広がっている。

 

今回見ていくのは東京駅周辺の地下。日本を代表するターミナル駅の地下には、広大かつ複雑な地下空間があるのだ。

 

 

これは東京駅周辺の地下で繋がっている駅同士を簡略化した図である。上から見て大手町駅・東京駅・二重橋前駅・日比谷駅・有楽町駅・銀座駅・東銀座駅の7駅は全て地下通路で繋がっているのだ。にわかに信じ難い話だが本当に繋がっている。

 

全部繋がっているからと言って一つの駅としてはみなされない。本当にただ繋がっているだけである。ただし大手町駅(東西線)と東京駅同士、日比谷駅と有楽町駅同士は乗り換え駅として扱われており、同一駅として利用が可能となっている。

 

もう一度言うが上記の地図はあくまでも簡略化した図である。実際にこの地下通路には無数の出入口があり、もっと多くの通路が様々な場所に延びている。何でもこの東京駅周辺の地下通路は歩く距離によっては4kmにも及ぶ、日本一長い地下通路であるとのことだ。

 

 

そして今回はこの日本一長い地下通路にある駅を全て回っていく。全ての駅を回ると言ったが、全ての駅全ての路線を回ると正直キリがない。なので極力短い距離で全ての駅を回ることを意識し、以下のルートとする。

 

 

大手町駅の三田線からスタートし、最も離れた場所にある駅東銀座駅の浅草線に至るルートだ。東京駅は丸ノ内線、有楽町駅は有楽町線のみとする。また途中で面白そうなルートを見つけたら寄り道していく。それでは行ってみよう。

 

 

三田線大手町駅-丸ノ内線東京駅-二重橋前駅

 

 

スタート地点の三田線大手町駅です。三田線は大手町駅の中で千代田線「二重橋前駅」に近い場所にあります。そしてここ行幸通り方面改札が二重橋前駅に近い改札です。

 

 

行幸通り方面改札から行幸通り方面と書かれた方向に進みます。この辺から地上に出ると皇居の和田倉豪辺りに出ます。

 

 

路線案内です。三田線・東西線・半蔵門線・丸ノ内線は大手町駅、千代田線は大手町駅にもありますがここでは二重橋前駅の方が近いため、千代田線は二重橋前駅と案内されています。二重橋前駅まで120mです。

 

ここから最も遠いのは大手町駅の丸ノ内線でここから630mもあります。

 

 

ここで分岐点です。通路をそのまま真っすぐ行くと千代田線「二重橋前駅」、階段を上ると東京駅に行くことができます。

 

 

案内板です。階段は出口D1方面であり、JR東京駅丸の内北口と書かれています。

 

 

階段を上った先です。本来はこの先の行幸地下通路を通って東京駅に行くことができるのですが、2022年11月現在コロナワクチンの接種会場として使用されているため通り抜けができません。通ることができれば東京駅丸の内地下に行くことができ、丸ノ内線「東京駅」に近い場所に出ます。

 

 

先ほどの通路に戻ります。案内に「千代田線」が出てきました。

 

 

千代田線「二重橋前駅」に到着しました。ここは最も大手町駅寄りにある「JR東京駅方面改札」です。

 

隣の駅は同じ地下通路で繋がっている日比谷と大手町であり、この2駅から来るメリットは特にありません。

 

「JR東京駅方面」と名乗る通り、この付近はJR東京駅と比較的近い場所にあります。地上を歩いて徒歩5分ぐらいでしょうか?

 

 

二重橋前駅-京葉線東京駅-三田線日比谷駅

 

 

次は二重橋前駅から日比谷駅を目指して行きましょう。因みに日比谷駅ですが、有楽町駅と至近した場所にあり同一駅として扱われています。駅名の異なる一つの駅なのです。

 

 

案内板です。日比谷駅と有楽町駅が姿を現しました。日比谷駅には千代田線が乗り入れていますが、ここには千代田線「二重橋前駅」があるので案内されていません。

 

日比谷駅は三田線が310mと、三田線が二重橋前駅から一番近いようです。

 

 

二重橋前駅「皇居・二重橋方面改札」です。ここは日比谷駅に近い改札となっていますが、もう一つ近い駅があります。それは後ほど。

 

 

通路を進みます。三田線の日比谷駅が近いです。

 

 

ここで分岐点です。二重橋前駅と日比谷駅の間の地下通路にある出口1から、地上経由で京葉線東京駅に行くことができます。

 

京葉線東京駅は同じ東京駅の各路線から離れた場所にあり、乗り換えに時間がかかってしまいます。有楽町駅からの方が近いと言われるぐらいです。

 

そんな不便な京葉線東京駅がこの地下通路から行くことができる…?これは新たな発見の予感。ここで一旦京葉線東京駅に行ってみましょう。

 

 

出口1の周辺案内には東京駅(JR京葉線)と書かれています。

 

 

地上に出ました。出入口を背にして正面に進みます。

 

 

少し歩くと東京国際フォーラム西交差点です。この辺に京葉線東京駅の出入口があるようです。信号を渡りましょう。

 

 

ありました!!京葉線東京駅は地下にあります。

 

 

階段を下って地下に出ると案内には京葉地下丸の内口、京葉線と書かれています。

 

 

京葉線東京駅に到着です。階段の上り下りがあり特別近いというわけでもありませんが、二重橋前駅から比較的近いです。このルートにより京葉線と千代田線乗り換えの選択肢が一つ生まれますね。

 

 

再び日比谷駅と有楽町駅を目指すため地下通路に戻ります。もう一度言っておきますが、日比谷駅と有楽町駅は同一駅扱いで、三田線と日比谷線は日比谷駅。有楽町線は有楽町駅です。

 

 

三田線日比谷駅に着きました。ここはJR京葉線東京駅及び千代田線「二重橋前駅」寄りにある「皇居外苑改札」です。

 

三田線隣の駅は内幸町・大手町となっています。大手町駅はこの地下通路で繋がっており、日比谷駅から0.9kmと近いので日比谷駅から大手町駅に行く場合は電車に乗るより地下通路を歩いたほうが電車賃が浮いてお得・・・かもしれません。

 

 

三田線日比谷駅-有楽町線有楽町駅-千代田線日比谷駅-日比谷線日比谷駅

 

 

次は有楽町線「有楽町駅」を目指します。有楽町線「有楽町駅」は先ほどの三田線「日比谷駅」と近い場所にあります。

 

そして案内に千代田線が現れました。千代田線の日比谷駅です。

 

 

サイネージ広告のある通路に出ました。ここには2路線2つの改札があります。

 

 

三田線「日比谷駅」の東京国際フォーラム方面改札。

 

 

そして向かい側には有楽町線「有楽町駅」の日比谷方面改札があります。この東京周辺に広がる地下通路唯一の有楽町線の駅です。日比谷方面改札とある通り、本当に日比谷駅の正面にあるのです。

 

有楽町線の隣の駅は桜田門・銀座一丁目です。銀座一丁目駅に関しては、後に行く銀座駅との地下でつながっていない乗り換え駅となっています。

 

 

次は日比谷駅の日比谷線と千代田線を目指します。案内の書かれた方向へ。

 

 

三田線の日比谷公園方面改札です。ここの前を通ります。

 

 

通路はやがて下り階段に突き当ります。ここを下りましょう。

 

 

階段を下ったと思ったらまた上がります。地下の水道管や何らかの配線を避けるためこうなっているのでしょう。

 

 

広いところに出ました。ここまで来れば千代田線は目の前です。

 

 

千代田線「日比谷駅」に着きました。日比谷交差点方面改札です。

 

隣の駅は霞ケ関・二重橋前です。二重橋前駅は最初の方で行きましたね。

 

 

次は日比谷駅の日比谷線に行きます。先ほど三田線から出てきた階段の横に下り階段があります。

 

 

階段を下りるとすぐに日比谷線「日比谷駅」です。ここに来て日比谷線初登場であり、ここは日比谷公園方面改札となっています。

 

さすがに大手町駅からここまで来ると遠く感じてきます。隣の駅は霞ケ関・銀座で、銀座駅は日比谷駅から地下通路で繋がっています。次からはその銀座駅に向かって歩いてきましょう。

 

 

日比谷線日比谷駅-JR有楽町駅-丸ノ内線・日比谷線銀座駅

 

 

次は丸ノ内線・日比谷線「銀座駅」を目指します。この地下通路歩きも後半戦です。

 

先ほどの日比谷線「日比谷公園方面改札」の向かい側に有楽町方面と書かれた通路が延びています。そちらに歩きます。

 

 

ここで分岐点です。A2・A3と書かれた上り階段の方に進むとJR有楽町駅に出ることができます。

 

ただし直接JR有楽町駅に出るわけではなく、少しだけ地上を歩きます。こちらにちょっと寄り道をしてみましょう。

 

 

階段を上ります。A2出口・JRと案内されていますね。

 

 

もう一つ上り階段を上ります。A2出口を出てくださいね。

 

 

地上に出ました。電車が走る高架は目の前に見えますがJR有楽町駅が見当たりません。

 

見えなくても慌てず目の前にある高層ビルの方向、高架の下を進みましょう。

 

 

高架下は「有楽コンコース」と言うそうです。ここを抜けます。

 

 

交差点に出ました。横断歩道を渡り左方向へ。

 

 

すると有楽町駅の文字が見えるところにたどり着きます。

 

 

JR有楽町駅に着きました。ここは銀座口です。

 

利用できる路線は山手線・京浜東北線の2路線です。2路線とも隣の駅は東京・新橋となっています。京浜東北線に関しては快速が止まらないので、全て快速運転する日中は京浜東北線が利用できません。注意しましょう。

 

 

地下通路に戻り再び銀座駅を目指します。日比谷線「日比谷駅」の有楽町方面改札の先に通路が伸びていますので、そちらに進みます。

 

 

この通路は地下鉄銀座駅方面と案内されています。ひたすら歩きます。

 

 

通路はやがて上り階段に差し掛かります。案内にも銀座駅の丸ノ内線・日比谷線・銀座線が表記されています。

 

 

階段を上ると雰囲気の違う場所に出ました。それもそうです、ここはもう銀座駅です。

 

案内には丸ノ内線55m、日比谷線85m、銀座線295mと銀座線は少し遠いことがわかります。案内が示す矢印の方向へ。

 

 

丸ノ内線・日比谷線「銀座駅」に着きました。銀座線は別改札内というわけではなく改札内で繋がっていますが、ここ数奇橋交差点改札からは距離があるため書かれていないのでしょう。

 

隣の駅は丸ノ内線が霞ケ関・東京、日比谷線が日比谷・東銀座です。霞ケ関以外は同じ地下通路で繋がっていますが、東京駅に関してはここからだと遠いので丸ノ内線に乗った方が早いです。

 

 

丸ノ内線・日比谷線銀座駅-銀座線銀座駅-東銀座駅

 

 

いよいよこの地下通路歩きもラストスパートです。銀座線の銀座駅を経て、地下通路の末端である東銀座駅に向かいます。

 

先ほどの数奇橋交差点改札から出口B・Aと書かれた方向へ。この先は下り階段になっています。

 

 

階段を下りた後は道なりです。

 

 

銀座駅は「銀座」というブランドの名に恥じない綺麗な駅です。このステンドグラスは楽園(銀座のオアシス)といいます。

 

 

途中で道が二手に分かれます。ここは出口A1〜A5と書かれた方向へ。

 

 

すると銀座線に近い改札が現れます。画像だと少しわかりにくいかもしれませんが、ここは銀座四丁目交差点改札です。改札内の外側をを迂回するように進みます。

 

 

ぐるりと回った先には案内所、そして東銀座方面と書かれた通路があります。この先の通路に進むと東銀座駅に行けます。

 

 

ここで分岐点。銀座駅からA13出口を出て地上を歩くと有楽町線「銀座一丁目駅」に行けます。あくまでも銀座四丁目交差点改札からの行き方です。銀座駅と銀座一丁目駅同士は地下で繋がっていない乗り換え駅同士の関係となっています。

 

今回は銀座一丁目駅には行きません。さっき有楽町線の有楽町駅に行ったし・・・。

 

 

改めて東銀座駅への通路を進みます。雰囲気がガラリと変わりました。

 

 

案内表示です。一見乗り換え駅のように見えますがまったく別の駅です。

 

 

あれ・・・?閉鎖中?

 

どうやら銀座駅と東銀座駅の連絡通路は7時〜23時の利用時間が定められているようです。じつはこの地下通路歩きをしている時はまだ6時台なのです。そんな早朝深夜にここを通る人は少ないと思いますが…いつでも通れるわけではないので注意しましょう。

 

仕方ない、7時になるまで待つか。近くにトイレあるしうんこでもするか

 

 

数十分後

 

 

 

7時を回り通路が開放されました。先に進みましょう。

 

 

通路を抜けるとそこは東銀座駅です。ここが当地下通路の末端にあたる駅です。

 

日比谷線と浅草線の改札はほぼ隣り合わせの場所にあります。

 

 

まずは日比谷線の三原橋方面改札。隣の駅は銀座・築地です。

 

 

そして浅草線の三原橋方面改札です。隣の駅は新橋・宝町です。

 

この地下通路における唯一の浅草線となっています。東銀座駅の浅草線は上下線別改札のため、改札内で上りホームと下りホームが行き来できない構造です。こちらの三原橋方面改札は上り浅草・押上方面です。下りの泉岳寺・西馬込方面は改札付近にある階段を下り、反対側の改札に行く必要があります。

 

 

ということで、ゴォール!!

 

大手町駅から始まり二重橋前駅、日比谷駅、有楽町駅、銀座駅、東銀座駅と全ての駅を回ってきました。今回の所有時間ですが、およそ40分ぐらいだと思われます。ここでこの地下通路から行ける駅の利用できる路線をまとめて見てましょう。

 

 

大手町駅

東京メトロ丸ノ内線
東京メトロ東西線
東京メトロ千代田線
東京メトロ半蔵門線
都営三田線

東京駅

上野東京ライン
京浜東北線
山手線
中央快速線
横須賀・総武快速線
京葉線
東北新幹線
東海道新幹線
東京メトロ丸ノ内線

二重橋前駅 東京メトロ千代田線
日比谷駅 東京メトロ日比谷線
東京メトロ千代田線
都営三田線
有楽町駅 京浜東北線
山手線
東京メトロ有楽町線
銀座駅

東京メトロ銀座線
東京メトロ丸ノ内線
東京メトロ日比谷線

東銀座駅

都営浅草線
東京メトロ日比谷線

 

赤文字はこの地下通路の駅の中で重複していない路線です。なんと7駅17路線がここで利用できるのです。数々の駅が集まって一つの駅を形成しているとも言える規模です。

 

広大な地下通路ですが、今回歩いたのは一部にしかすぎません。大手町駅はもっと広いし東京駅の八重洲側にだって繋がっています。どこへ行くにも雨の日は雨がしのげて便利です。

 

また地下空間のわりにアップダウンは少な目で比較的平坦で歩きやすいです。そこまで地下深い場所にあるわけでもないので地上に出る際も階段の上り下りが少な目です。

 

この地下通路をどう活用するかは、あなた次第・・・。

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