馬橋
まばし
Mabashi
流鉄流山線が昭和の匂いを漂わせる駅
千葉県松戸市
JR東日本(2021年)約20,900人
流鉄(2019年)約1,500人
常磐線各駅停車
上り
松戸・金町・
代々木上原方面
下り
新松戸・柏・
我孫子・取手方面
流鉄流山線
下り
流山方面
概要
松戸市に位置する駅。JR常磐線各駅停車と流鉄流山線の2路線が乗り入れる。両路線の乗り換え改札は設けられておらず、流鉄流山線はICカード乗車券を使うことができない。
JR東日本
2021年7月4日よりスマートホームドアが稼働開始し、常磐線初のホームドア導入駅となった。
流鉄
当駅を起点とする流鉄流山線は都心から最も近いローカル線と言われているが、あまり知られていないマイナー路線のようである。
路線
常磐線
日暮里起点
19.1km
武蔵野線
馬橋支線
南流山起点
3.7km
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 1面2線
開業日 1898年(明治31年)8月6日
運営形態 業務委託駅
路線
流山線
馬橋起点
0km
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
開業日 1916年(大正5年)3月14日
運営形態 有人駅
常磐線・流山線
JR常磐線は緩行線(各駅停車)のみにホームがある。快速線には松戸寄りから武蔵野線の馬橋支線が延びており、南流山駅方面に繋がっている。
流鉄のホームは1面2線、通常は1番線に発着する。2番線は1番線が使用不可になった時ぐらいにしか使われない模様。
流鉄流山線とJR常磐線は同士は非電化の線路を跨いで接続されており、常磐線が複々線になる前は貨物の取り扱いが行われていた。現在は流鉄の新車を搬入するために使われるようだが、ほぼ使われていないようなものである。両路線の直通は構造上数回の方向転換が必要。
出典「配線略図.net」https://www.haisenryakuzu.net/
※雰囲気を楽しんでもらうために作成したものです。実際の移動に使用しないでください。
設置事業者 | JR東日本 |
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設置場所 | JR馬橋駅改札外 |
備考 | 2020年7月8日の駅のスタンプリニューアルに伴い廃止 |
駅舎と噴水。当時はネタがなかったと思われる。リニューアル後は地域に基づくものになった。スタンプの駅舎は東口であり噴水は西口のもの。噴水はいつでも見られるわけではなく不定期。また噴水周辺は広場になっており桜の木がある。
設置事業者 | JR東日本 |
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設置場所 | JR馬橋駅改札外 |
法王山万満寺。馬橋駅から徒歩約3分の寺院。無病息災を祈る「仁王の股くぐり」の祭礼で知られている。国の重要文化財に指定されている仁王尊金剛力士像の股の間をくぐると無病息災が約束されるというもの。江戸時代から続くものであり、特に中風や足の病に効くとされている。
設置場所 | WEBアプリ「TRAIN TRIP」で入手 |
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今も路地裏に残る地名由来の橋。当駅から徒歩約5分、馬橋という中津川に架かる橋がある。大雨の度に橋が流されたため、馬の鞍の形をした橋を架けたところ流されなくなったので「馬橋」と呼ばれるようになった。国道6号沿いの旧水戸街道の住宅街の中にひっそりとある。
設置事業者 | 流鉄 |
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設置場所 | 流鉄馬橋駅改札窓口 |
備考 | 2021年の駅のスタンプリニューアルに伴い廃止 |
街道と万満寺。左側には「仁王さまの股くぐり」と書かれている。スタンプは万満寺で股くぐりを行っている様子が描かれている。街道は馬橋駅東口すぐの場所にある水戸街道を指していると思われる。
設置事業者 | 流鉄 |
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設置場所 | 流鉄馬橋駅改札窓口 |
レトロな旅への入口。流鉄馬橋駅ホームに停車する流鉄5000形(流星)が描かれている。馬橋駅は流山線の起点を担う駅であり、文字通りローカル線の流鉄流山線の玄関口となっている。ただ隣の幸谷駅が常磐線各駅停車と武蔵野線が利用できるJR新松戸駅に至近するため、あちらの方が便利。
JR
駅名標
縦型駅名標
ホーム。ホームドア設置前。2番目の正面に流鉄流山線を望む
2021年7月4日からホームドアが稼働開始した。当駅は常磐線初のホームドア導入駅
やや新松戸寄りにある待合室。万願寺の金剛力士像、馬橋
ホームの向かい側にある鉄道用品株式会社は鉄道会社に対してレールや枕木などを製造・販売する
改札。改札の外にニューデイズあり。JR線は東口寄りにある
JR馬橋駅の「うーまくん」。特技かけっこ、誕生日8月4日、好きなことお花見
流鉄
駅名標
縦型駅名標
縦型駅名標2
縦型駅名標3
ホーム。よほどの事がなければ1番線しか使わない。改札口はJR線から見て最も北松戸寄りにある
幸谷寄りにある待合室。冷暖房が効いていて快適
待合室の奥にあるトイレ。案内を見るまで当駅にトイレがあることに気づかなかった
馬橋駅発電車時刻表。2024年6月現在は平日7時台の5本運行が4本に減少するなど、減便傾向
流山線0キロポスト。流山線とJR常磐線の接続点と思わしき場所。鉄道用品株式会社に隣接した場所に打ち込まれており、JRのホームからでないと見えない。終点は5.7km先の流山駅
改札。流鉄は出場時に駅員がきっぷの回収を行うスタイルなため、入場時はきっぷを買ったらそのまま通ってよい
定期券ははっきりとお見せください。下に当社では、Suica・PASMO等カードはご利用できません(現金のみのお取り扱いです)
普通運賃定期運賃表。鰭ヶ崎だけカタカナの読み仮名が振られている。あと当駅から平和台駅と流山駅までの運賃は同じ
鉄道むすめの「幸谷なのは」。流鉄流山線の駅務係。幸谷駅と5000形なの花編成が名前の由来。介護福祉士の資格所持者、持ち運び式のスロープを使って車椅子の方の乗降をお手伝いする
JR線のりかえ。階段を上って左
東口・西口
東口。駅前には飲食店や居酒屋が多い。駅前を正面に進むと馬橋本通り商店街。万満寺まで徒歩約4分、橋の馬橋まで徒歩約5分
西口および流鉄流山線へつながる通路。西口は西馬橋・栄町・旭町方面とある
流鉄流山線の出入口である階段。流山線の出入口はここだけでエレベーターはない。JR馬橋駅の駅舎とステーションモールの中間にある
西口へ。駅ビル「馬橋ステーションモール」を通過する
西口ロータリー。東口よりも栄えた印象を受け、ロータリーもある
馬橋ステーションモール。5階建ての駅ビル。駅の改札のあるフロアは3階。医療機関、ヨガスタジオ、コンビニ、居酒屋
馬橋駅の文字
万満寺
まんまんじ
馬橋駅から約300m
無病を祈願する「仁王さまの股くぐり」で知られる寺院。仁王さまの股くぐりとは春秋の例大祭や年始に行われ、仁王像(木造金剛力士立像)の股の下をくぐることにより病魔や災害を遠ざける行事である。
山門
仁王門。2体の木造金剛力士立像が安置されている
日高屋 JR馬橋東口店(ラ・餃・チャセット)
壱角家 馬橋店(MAXラーメン)
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流山線を保有する流鉄だが、1913年に会社が設立してから現在に至るまで5回も社名が変わっているのはご存じだろうか。
設立当時の社名は「流山軽便鉄道」だった。1913年11月に流山市の名産品である醤油やみりんの輸送を目的として設立された。
1922年11月に「流山鉄道」に改名。旅客輸送を行っているのに軽便とはいかがなものか、という理由で変わったのだろう。
そして1951年11月、「流山電気鉄道」に改名。流山線は1949年12月まで非電化だったため、電化されたのに社名に電気がないとはいかがなものか、という理由で変更したのだろう。
さらに1967年6月、「流山電鉄」に改名。流山電気鉄道は長すぎる、略して流山電鉄というのはどうだろうか、という理由で変えたのだろう。
時は経ち1971年1月、「総武流山電鉄」に改名。総武とは経営に平和相互銀行が参加したことで大株主となったゴルフ場事業会社の「総武都市開発」の「総武」から来ている。
さらに時は流れ2008年8月、「流鉄」に改名。社名は略字の2文字になり「流(ながれ)」ではなく「流(りゅう)」になった。社名に総武が消えたのは経営に参加していた平和相互銀行が撤退したからだろうか。
会社設立から約100年、流鉄になるまで5回も社名を変えたことになる。約20年に1回は変わっているという計算になるのだ。約100年も続く流鉄だが、2005年につくばエクスプレス(以下TX)という強力なライバルが現れる。
TXが開業すると利用客はそちらに流れ、沿線人口の流失が厳しい状況を作り出す。流山市はTXが開業する前、都心に直結している路線がなかったためなおさらだろう。TX沿線の開発や人口流入が著しい。
時は流れ、時代の荒波に流される流鉄。馬橋駅で常磐線に合流する流鉄も流石に都心直結のTXには叶わないか。だが流行のTXに流されることなく、都心に一番近いローカル線としての流儀を貫いてほしい。
さて、ここで問題です。「流」と何回言ったでしょう?
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