吉川美南
よしかわみなみ
Yoshikawaminami
臨時列車の発着駅に選ばれる事が多い駅
埼玉県吉川市
JR東日本(2021年)約5,310人
武蔵野線
下り
新松戸・西船橋・
東京・海浜幕張方面
上り
南越谷・南浦和・
府中本町方面
しもうさ号
各駅停車
吉川市の要望により開業した請願駅。西口はかつて存在した武蔵野操車場の跡地を利用して商業施設や住宅地などの開発が進んでいるが、一方で東口は農業振興地域の一帯であるため開発が遅れている。
吉川美南(よしかわみなみ)という女性のような名前の駅名をしている。由来は吉川市の「吉川」、駅がある吉川市の「美南」という地名を合わせたもの。ちなみに仮駅名は「吉川なまずの里」だった。
2面3線ホーム。2022年1月現在平日朝に限り、当駅始発の西船橋行きと東京行きがある。定期列車の吉川美南行きはない。武蔵野線経由の臨時列車は当駅発着が多く2021年度は「ホリデー快速鎌倉」「藤の花見ナイト号」「武蔵野・青梅奥多摩号」が発着した。
路線
武蔵野線
鶴見起点
78.6km
駅構造 地上駅(橋上駅)
ホーム 2面3線
開業日 2012年(平成24年)3月17日
運営形態 直営駅(管理駅)
※2022年6月現在の配線図です。
設置場所 | 改札外 |
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駅舎と吉川市の「なまりん」。なまりんは吉川市特産のなまずをモチーフにした吉川市のキャラクター。おしゃれ好きななまずの女の子。頭に市の花「さつき」の髪飾りをつけている。ぷっくりしたたらこくちびるがチャームポイント。吉川野菜が大好物で特に吉川ねぎが好き。
設置場所 | 改札外 |
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備考 | 鉄道遺産&トリビア巡りスタンプラリー(2022)による限定設置 |
鉄道開業150周年 鉄道遺産&トリビア巡りスタンプラリー 101系。同スタンプラリー第2期の5月1日(日)〜15日(日)に設置された。5駅全てのスタンプを集めNewDays南浦和店で交通系電子マネーによる500円以上の買い物をすると、オリジナルマスクケース「EF64形ver.」がプレゼントされた。
設置場所 | 改札外 |
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備考 | JR東日本スーパートレインスタンプラリー(2024)による限定設置 |
205系 武蔵野線。2024年1月12日(金)〜3月4日(月)に開催された「スーパートレインスタンプラリー」で設置。50駅中10駅のスタンプを集め、ゴール店舗で税込600円以上の買い物をするとスーパートレインアクリルスタンドなどがプレゼントされた。50駅全て集めゴール店舗に行くと50駅コンプリート証をプレゼント。
設置場所 | WEBアプリ「TRAIN TRIP」で入手 |
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なまずの里。吉川市は東に江戸川、西に中川が流れ、その地理的要因から舟による運搬が発達し江戸時代には宿場町として栄えた。川の文化が育まれた結果、川魚料理が盛んな土地となりなまずが特産品となった。現在は「なまずの里吉川」としてなまずによる町おこしを行っている。
駅名標。絶対、そういう人いる
縦型駅名標
ホーム。2面3線。2番線は上下兼用、折り返し可。臨時列車の停車駅や始発駅によく選ばれ、運行日は乗客や鉄道ファンで賑わう
待合室
特急きらきら足利イルミ乗車口。11月26日(日)に185系6両編成で運行
吉川市のイメージキャラクター兼吉川美南駅観光駅長「なまりん」。吉川市特産のなまずモチーフの女の子。駅で出番の時を待っている
なまりん出張中
なまりん移動中。当駅発着の臨時列車の運行日に当駅のホームに顔を出すことがある
なまりん撮影中。武蔵野線50周年記念鎌倉号
2021年4月、吉川美南駅と桐生駅を結ぶ臨時快速「藤の花観ナイト号」の発着駅になった
2023年11月25日、武蔵野線50周年記念鎌倉号
なまずの水槽。吉川市は古くからなまず料理が盛んである
トイレ
サイン。2番線は使用頻度が少ないためかカッコで囲まれている
改札
漆画「木精(もくせい)」。吉川市の木モクセイの木々に遊ぶ鳥
西口は都市再生機構によって土地区画整理事業が行われた地域。武蔵野線沿線の中では綺麗な町並み。駅前にイオンタウンがあるが、人通りか少ない気がする
金色のなまずポスト。尾でハートを形作る親子の金なまず。7月2日に「なまずの日」と定めて5周年を迎えるのを記念して2022年に設置
東口は開発が進んでおらず、田園風景が目立つ。元々が農業振興地域であることが理由らしい
吉川美南駅の文字
美南二丁目公園
みなみにちょうめこうえん
吉川美南駅から約400m
公園中心の築山が印象的な公園。ここはかつて存在した武蔵野操車場の跡地であり、それを示すかのような車両の輪軸や貨車の部品といった鉄道関連モニュメントが築山に展示されている。
輪軸
看板による説明もある
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三郷駅の新三郷寄り、吉川駅の吉川美南寄りは上下線の間隔が徐々に広がっている場所があるが、これはなんなのだろう。
これはかつて三郷駅から吉川駅にかけて存在していた「武蔵野操車場」という貨物列車用の操車場(ヤード)の名残である。そしてここが武蔵野操車場があったことを示す看板が新三郷駅にある。
そもそも武蔵野操車場となんなのか、この看板の内容については新三郷駅のページで開設しているのでそちらを確認されたし。この吉川美南駅のページでは武蔵野操車場であったことを示す美南二丁目公園について解説する。
こちらの美南二丁目公園は住宅街に囲まれた場所にある普通の公園。この公園の中心部にはかつて存在した武蔵野操車場に因んで鉄道に関する様々なモニュメントがあるのだ。これらを見ていこう。
自動連結器
機関車が引っ張る力を連結車両に伝える部品です。連結器の「ナックル」が双方で引っ掛かり、「錠」により「ナックル」が固定されることで車両が連結されます。車両の連結を開放する場合は、「錠揚げ」を上に持ち上げると固定が解除され「ナックル」が開きます。
貨車のK2制御弁(画像左右)・貨車入替用のピストン、コンロッド(画像真ん中)
貨車のK2制御弁は古い貨車のブレーキ制御に用いられる制御弁です。圧縮した空気を機械的にブレーキシリンダへ送り、車両にブレーキを掛けたり緩めたりする働きをする部品です。
貨車入替用のピストン、コンロッドはDE10形式ディーゼル機関車エンジン内にV型配置で12個装備されています。コンロッドを介してピストンの往復運動が回転運動として伝わり、機関車の動力となります。
輪軸
鉄道車両の「車輪」と「車軸」を組み立てたものを「輪軸」といいます。オブジェの「輪軸」は、古い貨車で使用していたものです。
・・・でした。
公園の築山・・・・・イメージしています。
「パンプ」は高低差を利用・・・・・るための人口の丘です。転走した貨車は各行先別の・・・・・連結のうえ列車に編成されました。
「制走堤」は車両の暴走を止める施設です。このオブジェは操車場線路の終端にある第4種車止め(制走堤)を模したものです。
しかし、看板が汚れていてうまく読めなかった・・・。
調べてみたところ、これは人口の丘で「パンプ」と呼ばれる、高低差を利用して貨車を走らせるものだそうです。そして線路の終端部にあるコンクリートの建造物は「制走堤」といい車両の暴走を止める施設なんだそうです。
公園にあるものは以上です、ですがもうひとつ駅周辺に武蔵野操車場の遺構らしきものが吉川美南駅周辺にあります。
それがこの距離標。これは美南二丁目公園にあるものではないのですが、なぜが距離標(0キロポスト)が吉川美南駅近くの道路にあるのです。
線路もないのになぜこんなところに距離標が・・・・・。住宅街として開発される前、ここには線路が通っていたということの名残なのでしょう。0キロポストとはその路線の始まりの場所を表すもので、武蔵野操車場にあった何かしらの路線がここから始まっていたのでしょう。
というような感じで吉川美南駅周辺には武蔵野操車場の名残がいくつか形として遺されています。当時の姿を想像して吉川美南駅周辺を歩く…というもの面白いかもしれませんよ。
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