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里見
さとみ
SATOMI
小湊鉄道線が上下線の交換を行う駅
小湊鉄道
小湊鉄道線(五井起点)25.7km
開業日 1925年(大正14年)3月7日
上総牛久以南の中心的な駅で駅員が配置されている。「上総牛久」〜「上総中野」間唯一の列車交換が可能な駅で、当駅より上総中野方面は全線単線となるため1編成のみ入線可能。
里山トロッコ停車駅。当駅に10分ほど停車し、地元有志の喜動房(きどうぼう)倶楽部が営業する駅喫茶で軽食や飲み物、産直品などの買い物が楽しめる。
平日夜1本に限り五井方面からの里見行きがあり、里見駅に着いた列車は夜間留置され翌朝の里見始発五井行きになる。
当駅の駅舎は国の登録有形文化財に登録されている。増改築は行われているものの開業当時からほぼ変わらない景観を維持している。
春の時期は桜や菜の花が美しい駅。下車してすぐ小湊鉄道線との撮影が楽しめる場所。
かつて当駅から西に1kmほど万田野方面に延びる砂利採取線(万田野線)という貨物線があって、砂利山から採取した砂利の輸送が行われていたがトラック輸送の発達により1963年に廃止された。廃線跡は途中まで確認できるぐらい残っており、一部は小湊鉄道のイベントの一環で本物の線路が再設置されている。
2023年9月8日に房総半島を襲った台風により「里見」〜「上総中野」間で土砂の流入などが発生。9月8日〜16日まで「里見」〜「上総中野」間が運休となり、不通区間はバスによる代行輸送が実施された。
駅周辺
旧里見村にして市原市加茂地区。高滝湖の南に位置し、駅近くに市原市役所加茂支所が置かれている。
小湊鉄道線

2面2線ホームの有人駅。駅舎側1番線は下り(上総中野方面)ホーム、構内踏切を渡った先が上り(五井方面)ホーム。「上総牛久」〜「上総中野」間で唯一上下線の列車交換が可能な駅。「里見」〜「上総中野」間は全駅単線でスタフ閉塞区間となり、1列車しか侵入できないようになっている。
出典「配線略図.net」https://www.haisenryakuzu.net/

駅名標
縦型駅名標
ホーム。「上総牛久」〜「上総中野」間で唯一列車交換可能な2面2線。当駅から上総中野方面は全線単線で、行き違いの際は閉塞のためタブレット交換を行う
列車交換のようす。日常的な光景。2013年以前は列車交換がなかったらしい
出口の看板
木彫りの像
木彫りの像2。木彫りのモアイ?
駅舎の中。有人駅。全線単線の「里見」〜「上総中野」間の閉塞扱いを行っている
里山トロッコの写真。汽笛を鳴らして走っているベストショット
小湊鉄道グッズを販売している。ストラップ、靴下、シール、タオルハンカチなど
南総里見八犬伝を意識して設置されたであろう犬の銅像
喜動房(きどうぼう)倶楽部。野菜や物産品の販売を行う
駅前。県道81号「市原天津小湊線」。隣の高滝駅まで徒歩約30分、飯給駅まで徒歩約40分。日中は2時間ぐらい列車が来ないこともあるので歩くのも一興
トイレ。どうでもいい話かもしれないが小湊鉄道線は列車内にトイレがなく駅にトイレがある(ない駅もある)。いすみ鉄道線は列車内にトイレありでトイレがある駅が少ない
駅の看板。里見「驛」。駅の旧字体である。簡易字体の駅は、旧字の驛に代わって一般に使用すべき漢字とされている
国登録有形文化財 里見駅本屋。大正14年の開業当時の駅舎の一つ。増改築は昭和7年頃に行われているが、待合室の出札口カウンターや手荷物扱い口カウンター、ベンチなどはそのまま
留置線。駅舎側の外から見たもの。これは1924年製の貨車らしい。無蓋の荷物車があるが、里見砂利山線から砂利などの物資を輸送していたのだろうか
高滝・里見エリアサイクリングマップ。県内随一の広さを誇る高滝湖の周辺の道は、起伏が少なく、サイクリングに最適。多数の文化財やアートスポット、グルメスポットもあります。
駅の桜ライトアップ、2024年4月13日
駅の桜ライトアップ2、2024年4月13日
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里見駅南西の万田野(まんだの)地区、この辺りの山地には多量の山砂利が埋蔵されていて1925年に小湊鉄道線「五井」〜「里見」間が開業すると、その砂利の採掘権を得ていた小湊鉄道は万田野地区に約1kmの貨物線を敷いた。貨車に積み込んだ砂利を里見駅で機関車に連結し、五井駅まで運搬していたのだ。

この路線は里見砂利山線もしくは万田野線と呼ばれていたようだ。しかしトラック輸送の急速な発達により1963年に廃線になってしまい、その役割を終えることになる。
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廃線跡には線路がもうない・・・なんてことはなく、小湊鉄道の一つの企画でなんと廃線跡に本物の線路が敷かれているのだ。実際に見てみよう。
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コチラである。草に覆われているが線路がある。昔、ここを本当に列車が走っていたのだ。
60年程昔の廃線を整備して復活させるとは小湊鉄道も物好きというか、マニアックというか・・・廃線にした路線が皆の記憶から忘れることがないように、後世に伝わるように大切にしていきたいということなのだろう。
こちらの廃線跡の行き方だが、里見駅を出て北に進み平野踏切を越える。踏切を越えたら後は南西に向かって道なりに歩くだけである。里見駅から徒歩5分程で行ける距離だ。
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廃線跡の近くには20km制限の標識があるのでこちら目印にするとよい。ここに再敷設された線路がある。
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里見駅方面を眺める。線路は敷きなおされたものだが、昔懐かしさを感じさせる。
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万田野方面を眺める。ここからさきは草木が生い茂っていて廃線跡を特定するのは難しい。
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里見駅寄りに移動する。
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里見駅方面を眺める。なんとなくだが、線路の跡が見えなくもない。
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万田野方面を眺める。なんかこう、ビニールハウスの横のくぼんでいる感じが廃線跡だな・・・って感じがする。するよね?
と、このような感じで里見駅から徒歩5分もかからない場所で廃線探索を楽しむことができた。里見駅に降り立った際は是非。
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