南宇都宮

みなみうつのみや

Minami-utsunomiya

地元産の石を使用したモダン駅舎

所在地

栃木県宇都宮市

1日平均乗車人員

東武鉄道(2023年)約580人

Train line

東武宇都宮線

上り
栃木・南栗橋方面

下り
東武宇都宮方面

どんな駅?

東武鉄道


宇都宮線(新栃木起点)22.1km


開業日 1932年(昭和7年)4月17日

 

宇都宮市大谷町の特産品「大谷石(おおやいし)」を用いた駅舎。1932年開業当時の姿を今に残し、外壁は縦方向と横方向の石張りという珍しいもの。縦長の窓や出入口上部の欄間、駅舎内の格天井、屋根の細部装飾など昭和モダンな要素が所々見受けられる。

 

大谷石は古くから宇都宮市の建築物に用いられ、農家や商家の蔵として重宝されていた。当時の北側には大谷石蔵が建ち並ぶ一角があり、宇都宮の大谷石文化を今に残す。大谷石を取り巻く環境は歴史的にも文化的にも評価されており、大谷石で造られた当駅も大谷石文化の一端を構成する文化財となっている。

Gallery

駅名標。2023年6月10日より栃木県誕生150(いちごおう)周年を記念して東武宇都宮線の愛称が「いちご王国」ラインとなり、駅名標がいちご王国仕様となっている

縦型駅名標。駅名の由来は単に東武宇都宮駅の南方向にあるから

ホーム。出入口は最も東武宇都宮寄り。人の姿はまばら

ホームと駅の出入口は構内踏切で連絡。当駅は北口と南口があり、ここの簡易改札機は南口用。北口は駅舎側に簡易改札機を設置

駅舎は北口側にのみ設けられている

北口側にあるトイレ

駅舎の中。窓口の格子窓が洒落ている

天井を眺める。明り取り窓がある

駅舎内の照明。暖かい光をぽっと放っている

宇都宮駅の大谷石文化について発信するパネル。宇都宮では石を掘る・彫る文化、掘り出した石を変幻自在に使いこなす文化が受け継がれている。また、大谷石を輸送するための人車軌道が存在していた

縦長の三連窓。宇都宮市在住のアーティストにより「地域と駅をつなぐ」をコンセプトにしたミューラルウインドウペイントが施されている

北口。駅周辺は住宅街。道路が駅前から放射状に延びている独特な区画をしている。JR日光線「鶴田駅」まで徒歩約25分

駅の出入口を眺める。屋根に庇の持ち送り(張り出した部分を支える壁や柱に取り付ける横材)が見られる

外から駅舎2階部分の窓を眺める。1階の窓とは違う形状

2階部分の破風板を眺める。当駅は野球場最寄り駅という事でバットとボールを模したデザイン。当駅は南にあった「宇都宮常設球場」に由来する「野球場前駅」として開業した経歴を持つ。現在駅の南側にある宮原運動公園は宇都宮常設球場の流れをくむ施設

駅舎の外壁を長める。大谷石を使用しギザギザの部分を挟んで下が横方向、上が縦方向という珍しいものである

日本遺産「大谷石文化」と南宇都宮駅に関する説明版。駅周辺には大谷石を用いた石蔵倉庫群、カトリック松が峰教会、旧商工会議所などが立地している

南宇都宮駅と書かれた石碑。文化的な景観を維持するため駅舎に看板は掲出されていない

南口には駅前広場がない。宮原運動公園まで徒歩約10分

南口出入口。南口には券売機がない