E531系

「品川」〜「原ノ町」間で運用される中距離電車。東京都心への通勤輸送に加え、茨城県や福島県の地域輸送も担う常磐線の主力車両。交直流電車なため直流電化と交流電化区間を跨ぎ、どちらの区間も走行できる。常磐線の競合路線に当たる130km運転可能なつくばエクスプレスに対抗するため開発され、本系列も130km運転が可能になっている。

 

10両編成と付属5両編成があり最大15両編成で運行可能。10両編成には4・5号車にグリーン車が組み込まれ、5両編成は輸送量の少ない地域に対応したワンマン運転が可能。常磐快速線のE231系と違ってセミクロスシートやトイレが車内にある。

Gallery

車内。ロングシート

優先席

1・10号車にはトイレがあるため車端部に優先席が設置できず、ボックス席横に優先席が設けられている

付属編成1号車にはトイレがあるため車端部に優先席が設置できず、トイレ隣のロングシートに優先席が設けられている

車内。セミクロスシート

ボックス席

普通車のトイレ

普通車のトイレ内

付属5両編成の優先席の隣には非常用はしごが設置されている

はしごをかける台座

号車表記

付属5両編成には号車表記がない

4〜5号車はグリーン車。2021年10月現在「品川」〜「高萩」間で利用できる

グリーン車の車内

グリーン車2階建て部分の1階は座席と通路に段差があるので注意

Suicaグリーン券読み取り部

2階建て部分の1階には読書灯がある

折り畳み式のテーブル

折り畳み式のテーブルには飲み物を置くくぼみがある

座席後ろにある折り畳み式テーブル

座席後ろにある網ポケットとドリンクホルダー

グリーン車の車内案内表示装置

グリーン車平屋席へのドアはセンサー式

グリーン車平屋席には座席上に荷物置き場があるが、2階建て部分にはない

グリーン車デッキにあるくずかご

洗面台

グリーン車のトイレ

付属5両編成にある、ワンマン運転の時に使用される安全確認カメラ

普通車の車内案内表示装置

臨時駅の偕楽園表記

臨時駅の偕楽園表記・英語

臨時駅の偕楽園表記・カタカナ

佐貫表記。現在は龍ケ崎市

佐貫表記・英語

佐貫表記・カタカナ

半自動ドアのボタン・車内側

半自動ドアのボタン・車体側

品川行き

上野経由品川行き

特別快速品川行き

上野経由・特別快速品川行き

 

 

上野行き

我孫子行き

取手行き

土浦行き

東京経由土浦行き

特別快速土浦行き

東京経由・特別快速土浦行き

 

 

水戸行き

東京経由水戸行き

ワンマン水戸行き

勝田行き

東京経由勝田行き

ワンマン勝田行き

日立行き

東京経由日立行き

ワンマン日立行き

高萩行き

東京経由高萩行き

ワンマン高萩行き

大津港行き

いわき行き

ワンマンいわき行き

広野行き

ワンマン広野行き

 

久ノ浜行き

Jヴィレッジ行き

富岡行き

原ノ町行き

 

 

ワンマン友部行き

小山行き

ワンマン小山行き

常磐線

常磐線?

ワンマン常磐線

特別快速常磐線

上野東京ライン・東海道線直通

上野東京ライン・常磐線直通

特別快速・上野東京ライン・東海道線直通

特別快速・上野東京ライン・常磐線直通

ワンマン水戸線

常磐線直通

ワンマン常磐線直通

水戸線直通

ワンマン水戸線直通

回送

前面行き先表示機・特別快速上野東京ライン

前面行き先表示機・特別快速東海道線直通

前面行き先表示機・特別快速常磐線直通

 

笠間の栗ラッピング

常磐線全線運転再開1周年記念ヘッドマーク

茨城デスティネーションキャンペーンヘッドマーク

普通列車グリーン車運賃表

2024年3月16日からの普通列車グリーン車運賃表

勝田車両センター60周年記念ラッピング。付属5両編成にラッピングされ、かつて運転されていた401系の「赤電」をイメージ

2023年4月15日より10両編成の赤電ラッピングが営業運転を開始。グリーン車も赤電になった

赤電ラッピングとの連結。赤電ラッピングは2021年11月5日から水戸線と常磐線「友部」〜「原ノ町」間で運行を開始した。ラッピング車両はワンマン運転仕様のためなかなか水戸線から離れることができず、友部以南の常磐線に乗り入れたのは2022年1月22日が初となった

上野駅地平ホームで真正面から見る

上野駅地平ホームにて特別快速常磐線+茨城デスティネーションキャンペーンヘッドマーク。ダイヤ乱れにより偶然と偶然が重なった

「金町」〜「松戸」間、快速区間及び複々線区間を走る

 

撮影地ガイド

 

松戸駅から約1km。松戸駅東口から金町駅方面に向かって線路沿いを歩き、戸定が丘歴史公園へ。公園への道は上り坂になっており坂を上りきったら公園には入らず線路沿いに出る下り坂へ。坂の下には跨線橋があるのでそこから撮影する。常磐線快速と各駅停車の車両が対象。

 

跨線橋の上から撮る、踊り場から撮る2パターンが撮影可能。踊り場から各駅停車を撮るのは離れていて難しいかもしれない。


「金町」〜「松戸」間2

「北小金」〜「南柏」間、葉桜

 

撮影地ガイド

 

北小金駅から約500m。北口から南柏方面に向かって歩くと跨線橋がある。そして跨線橋に上り緩行線側にある踊り場から常磐線を撮影する。快速線緩行線共に撮影できる有名撮影地のようだ。武蔵野線からの臨時列車がこの区間を通ることがしばしばある。


「南柏」〜「柏」間、10両編成

 

撮影地ガイド

 

柏駅から約1km。東口を出たら線路に沿って南柏方面に歩き、少しすると県道51号線が常磐線の下をくぐる場所がある。ここで線路はくぐらずに線路の真横に出る道があるのでそちらに進むと撮影地。金網越しの撮影となり、緩行線の上り線が一番手前に来る。


「南柏」〜「柏」間、15両編成

「取手」〜「藤代」間

 

撮影地ガイド

 

取手駅から約2.5km。取手駅東口から線路沿いに藤代駅方面に向かってしばらく歩く。Googlemapを見て「昌松寺」「普門院」付近に常磐線を跨ぐ跨線橋があるので跨線橋の上または下で撮影する。通称「トリフジ」。

 

有名撮影地なようでネタがあると人が集まる。田園地帯なためキャパは広い。


取手以北は畑などの自然が目立つようになる

「取手」〜「藤代」間のデッドセクションを通過。車内では冷暖房が一時的に停止することがある

「龍ケ崎市」〜「牛久」間

 

撮影地ガイド

 

龍ケ崎市駅から約2km。西口を出て牛久方面に歩き北西にある鶴舞橋交差点へ。そこから国道6号線を北に行き、牛久沼東交差点に着いたら歩道橋を上り東の県道243号線へ。すぐの場所に常磐線を跨ぐ場所があるのでそこから撮影する。隣のスクラップ屋が写らないように注意。


土浦駅は常磐線における境界駅の一つで、当駅までが東京都心への通勤圏内とされている。車両基地も存在し、多くの列車が土浦駅で増解結を行う

土浦駅の車両基地

筑波山をバックに走る

 

撮影地ガイド

 

高浜駅から約1km。駅から直線に歩き県道118号線へ、恋瀬川を渡り石岡消防署方面に向かう。消防署の裏側は筑波山が見える田園地帯が広がるのでそこを走る電車を撮る。筑波山が背景に加わり茨城県と常磐線らしさのある一枚になる。

 

筑波山を撮るために天候や気候により見え具合が変わる。広大な田園地帯なのでキャパの心配はほぼ皆無。


「赤塚」〜「偕楽園」間、梅の花

「赤塚」〜「偕楽園」間10両編成、梅の花満開

 

撮影地ガイド

 

偕楽園駅のすぐ近くにある常磐線を跨ぐ跨線橋の上から撮影する。偕楽園の梅の花と電車を絡めて撮影できる場所。梅の花の見頃は2月下旬〜3月上旬で合わせて臨時列車も運行されるため人が多く集まる。501系が水戸以西に来ることは少ない。


「赤塚」〜「偕楽園」間5両編成、梅の花満開

偕楽園の梅

偕楽園の梅2

偕楽園の梅、赤電ラッピング

偕楽園の梅、赤電ラッピング2

偕楽園の梅、2024年3月9日

 

「水戸」〜「勝田」間、那珂川を渡る

 

撮影地ガイド

 

水戸駅から約3.5km。水戸駅南口を出て、水戸駅の南を流れる桜川に沿って勝田駅方面向かってひたすら歩く。桜川と那珂川が合流する地点まで来たら、那珂川を渡る常磐線を撮影する。このポイントの向かい側にはひたちなか市那珂川グランドがある。

 

E531系は5両編成・10両編成・グリーン車込み10両編成の3パターンを撮影可能。ただグリーン車は2022年3月12日のダイヤ改正より土浦駅で系統分離されたのをきっかけに、日中は土浦以北にグリーン車が来ない。


那珂川を渡る5両編成

勝田駅

「東海」〜「大甕」間、久慈川の菜の花

 

撮影地ガイド

 

大甕駅から約4.5km。久慈川を渡る常磐線を川に隣接する菜の花緑地公園から撮影する。一面に広がる黄色い菜の花が春を思わせる常磐線らしからぬ光景。E531系・E501系・E657系が撮影できこの辺りの運行本数も少なくはないため撮影チャンスは多い。


「常陸多賀」〜「日立」間、海をバックに走る

 

撮影地ガイド

 

日立駅から約2kmの会瀬鹿嶋神社の表参道は拝殿まで106段の石段となっており一番上まで行って振り替えると海が見える。さらに常磐線が見えるため海をバックに常磐線を撮影可能。茨城県県北地域らしい1枚になる。日立駅のガラス張りの駅舎と合わせて是非とも晴れの日に行きたい。


「常陸多賀」〜「日立」間、赤電ラッピング

「常陸多賀」〜「日立」間、晴れ

「磯原」〜「大津港」間

 

撮影地ガイド

 

磯原駅から約3kmの二ツ島高台公園は海を見下ろせる高台にあり、東屋付近の斜面には海に加えて常磐線を俯瞰できる場所がある。そこから撮影すると海と常磐線を撮影可能。この辺りは電車の本数が1時間に1〜2本ぐらいしかなく待ち時間が長くなりがちだが。公園内にはトイレがある。


「磯原」〜「大津港」間、曇り

「磯原」〜「大津港」間曇り、赤電ラッピング

いわき駅

いわき駅、赤電ラッピング

赤電ラッピングの並び

常磐線最北端の乗り入れ先となる原ノ町駅

Spec

 

E531系
運用者

東日本旅客鉄道

所属

勝田車両センター

運用開始日

2005年(平成17年)7月9日

運用区間 常磐線「上野(品川)」〜「原ノ町」
編成 10両・5両
軌間 1,067mm
電気方式

直流1,500V
交流20,000V(50Hz)

設計最高速度 130km
最高速度 130km
起動加速度 2.5km
減速度 4.2km
項目1 項目2

  • WC トイレ
  • X セミクロスシート
  • XR 編成によりセミクロスシート・ロングシート
  • G グリーン車

Column

上野東京ライン特別快速土浦行き


日中に1時間1本運行され、品川駅から土浦駅まで約1時間20分。三河島・南千住・我孫子・天王台を通過する。高い速達性を誇るつくばエクスプレスに対抗するため設定され、普通列車日本最速とされる最高速度130kmで運転を行う。

 

日中1時間1本運行されていたが2022年3月12日のダイヤ改正で特別快速土浦行きは夕方2本に減便された。

常磐線土浦行き


上野方面から約半数ほど設定される。土浦以北に行く列車は10両編成に限られ、15両編成は土浦駅にて5両を切り離す。切り離される側の車両は回送されるため水戸行きや勝田行きであっても土浦行きと表記される。

 

2022年3月12日のダイヤ改正より上野方面及び水戸方面からの普通列車は日中全て土浦行きとなる。土浦駅にて上野方面及び水戸方面との列車に接続する。水戸方面の列車は5両編成なためグリーン車も日中は「品川」〜「土浦」間に限定されてしまった。

常磐線日立行き


1日1本夜に設定されていたが2020年3月のダイヤ改正で消滅し、消滅後は勝田行きに置き換えられた。品川発の上野東京ラインでもあり乗り応えはなかなかのもの。

 

日立駅に着くと折り返しで我孫子行きになる。これはE531系における唯一の我孫子行きである。2022年現在のE531系我孫子行きは勝田始発になっている。

 

定期列車はなくなったが臨時列車で日立行きになることがある。

常磐線久ノ浜行き


いわき方面から終電時間帯に1本だけ設定。わずか3駅で終点となり久ノ浜駅に着いた列車は折り返しで久ノ浜始発いわき行きになる。この列車はいわき方面最終列車である。E501系はいわき以北に乗り入れない(草野始発はある)ためE531系のみの設定となる。

常磐線Jヴィレッジ行き


Jヴィレッジで開催の「ももいろクローバーZ」ライブイベントに合わせて臨時でいわき方面から運行されたもの。Jヴィレッジ駅開業前はE531系にJヴィレッジの行き先がなかったが開業に伴い設定された。Jヴィレッジ駅は1面2線ホームだが折り返しができる模様。

常磐線原ノ町行き


E531系最北端となる行き先。原ノ町駅は常磐線の境界となる駅で当駅を境にいわき方面、仙台方面と運転系統が分断されている。原ノ町以南からはいわき始発が基本となるが、水戸始発も少なからずある。

 

2011年3月11日の東日本大震災が発生してから原子力発電所事故の影響で「いわき」〜「原ノ町」間が長らく分断されいわき方面からの原ノ町行きは長年に渡り姿を消す。復旧したのは9年後の2020年3月14日の事であり、この日のダイヤ改正と共にいわき方面からの原ノ町行きが復活した。

常磐線直通ワンマン高萩行き


水戸線は朝と夜のみ常磐線水戸方面と直通運転を行い、最長は高萩駅まで乗り入れる。2021年3月のダイヤ改正以降の水戸線は終日ワンマン運転になり、常磐線に直通すると「友部」〜「水戸」間ワンマンのまま運転する。水戸駅から高萩方面は車掌が乗務する。

 

ワンマン高萩行きは2022年現在小山始発が朝1本設定されている。小山駅から高萩駅まで約3時間10分。

常磐線全線運転再開1周年記念HM


2011年3月の東日本大震災の影響で甚大な被害を受けた常磐線は9年の歳月をかけ全線が復旧した。全線復旧から1年後、全線運転再開1周年を記念してE531系1編成(5両)にHMが掲出。東京寄りの区間は10両に5両を連結した15両編成で見ることができた。